こんにちは!
新潟の税理士の川畑です。
コロナ禍において、資金繰りで苦しんでいる中小企業は非常に多くいるかと思います。
弊所でも、直近1年間で、非常に沢山の資金調達支援をさせて頂きました。
その中でも、印象的な事例がありましたので、紹介させて頂きます。
「A銀行a支店で融資を断られました。なんとかなりませんか?」
と、お客様からご相談頂きました。
このお客様は、既存事業は収益性が乏しいこともあり、未経験の事業を新たに始める為に、開業資金及び運転資金の為に、融資を自分で申し込んでいました。
私から金融機関に問い合わせてみると、新たに始める事業が未経験であること、既存事業の規模から考えると融資申込額が大き過ぎること、等の回答がありました。
早速、私のお付き合いのあるB銀行b支店に申し込みをしてみましたが、同じような理由で断られました。
この結果を得るまでに、非常に時間がかかってしまおり、なかなか事業が始められない苦しい時でした。
ここで、ダメもとでA銀行の本部に知人が居た為、打診してみました。
本部で調査してもらったところ、a支店での審査が甘かった可能性もあり、再度検討して頂けるとのことでした。
その際、計画の実現性を上げる材料を用意するようにアドバイスを頂きました。
具体的にはIPCにお客様と一緒に相談に伺い、計画を練り直しました。
経営戦略を練る上で必要な視点は、マクロとミクロです。
業界の大きな流れはもちろんですが、実際に事業を行うエリアで、どのようなお客様や、ライバルが存在して、どのような武器を持って、どのようにアプローチしていくかを、具体的に考えなければなりません。
そして、金融機関には「一行で融資が難しいなら、公庫との協調融資も選択肢として検討して下さい。」と伝えておきました。
金融機関は、貸したお金の回収の可能性を気にします。
つまり、回収できないリスクを減らしてあげるように、こちらも材料を提示してあげると、融資のハードルも下がります。
できることは全て準備し、お客様と一緒に融資の申し込みに伺いました。
金融機関から細かくヒアリングを受け、最終的に融資の承諾を頂きました。
ここまで、2か月以上かかりました。
勝因は、①税理士の力を上手く活用したこと、②できる金融機関の担当者と密に情報共有したこと、③公庫との協調融資の提案の3つです。
残念ながら、金融機関、支店、担当者が違えば、対応は雲泥の差です。
担当者さえ、やる気があれば、融資が通る方法を一緒に考えてもくれます。
また、公庫との協調融資は、一行で渋る金融機関には、有効的な手段だと思います。
しかし、普段から金融機関に「お金を借りて下さい!」と言われるような経営をしていることが、一番大切だと思います。
是非、参考にしてみて下さい。