こんにちは!税理士の川畑です!

何もかも値上がりし、税金も社会保険料の負担も大きくなっております。

そこで活用を検討したいのがはぐくみ企業年金です。

はぐくみ企業年金の概要

はぐくみ企業年金とは、役員や社員が、自ら将来の退職金の為に積み立てる制度です。

退職、役員退任、介護休職等の際に、退職金として積み立てた額が戻ってきます。

メリット

メリットは掛金部分に所得税、住民税、社会保険料がかからないことです。

社会保険料は、会社と従業員で折半ですから、お互いにとってメリットがあります。

例えば総支給額26万円(月額)で、掛金2万円の場合を検討してみましょう。

はぐくみ企業年金のパンフレットのシミュレーションを下記に取り上げます。(補足:令和5年保険料額表より(東京都、協会けんぽ)介護保険なし)

  掛金無し(自分で貯金) 掛金有り
総支給額(月) 260,000円 260,000円

はぐくみ企業年金掛金

0円 20,000円
税金・社会保険料 55,090円 50,330円
貯金 20,000円 0円
実質手取り額 184,910円 189,670円

年間で57,120円の節税効果があることになります。

掛金額は、毎月1,000円~給与の20%までで、上限額は40万円です。

初期費用は最低15万円かかりますが、ある程度の規模の会社であれば、すぐにペイできるでしょう。

デメリット

支払う社会保険料が減少しますので、当然年金や給付金等は減少してしまいます。

また、掛金は運用していますので、積立不足が生じたような場合は、事業主が負担することになります。(かなり確率は低いと思いますが。)

まとめ

はぐくみ企業年金は、非常に魅力的な制度であることがお分かり頂けたかと思います。

導入に当たっては、就業規則等の変更が必要になる可能性があります。

そもそも、債務超過であったり、個人事業主の場合は加入できないようです。

いずれにしても、一度ご検討頂く価値はある制度ではないかと思います。