こんにちは。
税理士の川畑です。

経営者やリーダーとして、だんだんと「自分で手を動かす仕事」から、「人に任せる仕事」へとシフトしていくのは、自然な流れです。

でもこのとき、ある“落とし穴”にはまってしまう方が多いんです。
それが、「とにかく自分の手を空けたいあまりに、スタッフに仕事を丸投げしてしまうこと」。

実はこれ、会社全体の生産性を下げてしまう原因になることもあります。

「思った通りにやってくれない…」の原因は、自分かもしれない

スタッフに仕事をお願いしたのに、仕上がってきた内容が自分のイメージとまったく違う。
そんなとき、つい「なんでこうなるの?」とイライラしてしまうこと、ありますよね。

でも振り返ってみると、「自分がちゃんと伝えてなかったな」と気づくことも多いはずです。

実はこれ、ChatGPTを使っていても感じることがあります。
「こんな感じで書いて」と曖昧な指示をすると、こちらの意図とはちょっとズレた答えが返ってくる。
でも、背景や目的、伝えたい空気感まで丁寧に伝えると、驚くほどこちらの意図に沿ったアウトプットが返ってきます。

人も同じだなと、改めて実感します。
丁寧に、具体的に、相手の立場を考えて伝えることで、はじめて自分の考えが伝わる。
「伝えたつもり」ではなく、「伝わるように伝える」。
この意識が、信頼と成果の両方をつくっていくのだと思います。

任せるとは、“渡す前の設計”がすべて

スタッフに渡すときに意識したいのは、以下のポイントです。

  • なぜこの仕事をやるのか(目的)

  • いつまでに終わらせてほしいのか(期限)

  • どんな形で仕上げてほしいのか(ゴール)

  • やる上での注意点や参考情報(過去の事例など)

これが揃えば、スタッフも迷わず動けて、結果的にスムーズに仕事が進みます。
「思ってた通りに仕上がった!」という感覚は、信頼にもつながります。

丁寧な指示は、スタッフとの信頼関係を育てる

きちんとした指示があると、スタッフは「任されている」と感じられます。
逆に、何も伝えずに任せて「違うやん」と後から怒られたら、誰でもやる気をなくしますよね。

丁寧に伝えることは、単に作業をうまく進めるためだけではなく、
「あなたの仕事をちゃんと見てるよ」というメッセージになります。
それが、チーム全体の信頼関係の土台になります。

「任せたい」のに「任せられない」ときに見直したいこと

経営者がよく陥るのが、「結局、自分でやった方が早い」という状況。
でも、それを続けている限り、いつまでも自分の手は空きません。

だからこそ、“任せ方”に工夫が必要です。
雑に渡すのではなく、最初にしっかり言語化して渡す。
そうすることで、スタッフが育ち、自分の時間も生まれ、会社全体が成長していきます。

川畑からひとこと

「思い通りにやってくれない」と感じたときは、まず自分の“渡し方”を見直してみると、意外と答えが見つかります。

任せ方ひとつで、信頼も成果も変わる。
そんな組織づくりを目指していきたいですね。