こんにちは!新潟市の税理士川畑です!
節税の一つに生命保険の活用があります。
個人事業主の場合、自分の生命保険は経費になりません。
しかし、法人になった途端、経費に計上できたりします。
ただ、保険の内容によって、全額が経費になるのものや、半額だけなるものなど、経費になる割合が様々なので、そこは要チェックです。
法人にするだけで、今まで経費になっていなかった生命保険が経費になるわけですから、そりゃ入らなきゃ損ってなっちゃいます。
しかも、全額経費になる生命保険ならなおさらです。
でも、ただただ単純に節税だけを考えて、もっと言うと、今の利益を減らしたいだけで生命保険に入ってしまうのは、オススメしません。
節税に偏ってしまうと、思わぬ落とし穴が待っています。
先ほど、生命保険が経費になると言いました。
しかし、逆に保険金が入ってくるタイミングがありますよね。
これは、ちゃんと法人の収入として計上しなければならないんです。
つまり、税金がかかるということ。
税金を減らす為に生命保険に入ったはずなのに、いざ保険金をもらうと税金がかかる。
本末転倒です。
こんな時は、収入として計上しなければならない保険金が入るタイミングで、経費として社長への多額の退職金を支払って、相殺させることで課税を逃れたりします。
このように出口を考えていかなければなりません。
生命保険が悪いと言っているわけではありません。
意味付けが必要だと思うのです。
独立して、資金に少し余裕があり、生命保険を考えるなら3つのポイントを思い出して下さい。
1.家族の生活保障
2.老後資金の確保
3.得意先の倒産リスク
1.家族の生活保障
自分の貯金だけで独立していたらまだマシかもしれません。
借金をして独立をしたにもかかわらず、自分に万が一があった場合、残された家族がこの借金を返さなければいけません。
せめて、この借金分だけでもチャラにできる保険は大切だと思いませんか。
2.老後資金の確保
やっぱり退職金って欲しくありませんか?
貯金できてれば良いですけど、どうしても毎日小さな支出が重なり、気付けば貯金できるだけのお金が残っていない、なんてことはよくある話です。
老後資金の為に、退職金があると精神的にとてもラクになります。
退職金の積み立て用として、生命保険を活用することもできるんです。
3.得意先の倒産リスク
得意先が倒産した場合、今後の経営に多大な影響を受ける可能性もあります。
売掛金が回収できないと、資金繰りは厳しくなります。
銀行に助けを求めても、連鎖倒産のリスクを心配され、渋られてしまうと、もう八方ふさがり。
そんな時、生命保険で積み立てていた分から、お金を借りることができたりします。
会社を立ち上げると、節税に躍起になってしまうこともあるでしょう。
でも、生命保険に入る場合は、少し立ち止まって、「なぜ生命保険に入るのか?」について明確な答えが出るまで時間をかけてみて下さい。
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