こんにちは!税理士の川畑です!

令和5年10月1日からインボイス制度が始まります。

消費税の計算方法で税額が変わる可能性があるのをご存知でしょうか?

積上げ計算が追加

これまで、売上税額については割戻し計算しか認められていませんでしたが、インボイス制度に伴い、積上げ計算を選択できるようになりました。

しかし、売上税額について積上げ計算を選択した場合は、仕入税額も積上げ計算を選択しなければなりません。

割戻し計算

割戻し計算とは、課税期間中の課税資産の譲渡等の税込金額の合計金額に110分の100(軽減税率の対象となる場合は108分の100)を掛けて計算した課税標準額に7.8%(軽減税率の対象となる場合は6.24%)を掛けて算出する方法です。

要するに、1年間の総売上に対する消費税を算出することで税額を決めます。

積上げ計算

一方、積上げ計算とは、交付した適格請求書及び適格簡易請求書の写し(電磁的記録により提供したものも含む。)を保存している場合に、そこに記載された税率ごとの消費税額等の合計額に100分の78を乗じて計算した金額を積み上げて算出する方法です。

要するに、都度売上で発生した消費税の金額を足していくことで税額を決めます。

ただし、適格簡易請求書の記載事項は、「適用税率又は税率ごとに区分した消費税額等」である為、「適用税率」のみを記載して交付する場合、税率ごとの消費税額等の記載が無い為、積上げ計算を行うことはできません。

計算方法による影響

領収金額が少額で領収回数が多い業種では、販売時の消費税額の端数処理の影響で積上げ計算の方が有利になる可能性があります。

1円未満の端数を切捨てて積上げ計算すると、切捨てた分だけ納税額が抑えられるからです。

当然、会計システムでの設定も必要となり、弊所が採用しているTKCシステムにおいても制度改正に対応しております。

まとめ

普段聞きなれないお話をしましたが、小売等の業種の場合は無視できない内容です。

しっかり情報収集して、制度に対応できるように準備していきましょう!

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